ドリップ中にはどんな成分が出ているの?

こんにちは。
SCR焙煎士のスギハラです。

桜も散ってすっかり葉桜になった4月11日。
みなさん新年度いかがおすごしでしょうか?

新しい生活がスタートした方、
変わらない春を迎えられた方、
家族が増えて初めての春を迎えられた方など。

人それぞれに色んな想いの春を迎えられていることと思います。

SCRは4年目の春を迎えました。
1年目の春先には3年持つかな、、、
くらいに思っていましたがお陰様で
3年目に2号店をオープンするまでに至りました。

さてさて、
SCRではコーヒーの品質を追求し続けているので
スタッフと勉強会をしたり様々な検証を試みたりしています。

先日検証したのは
『ドリップ中にどの成分がどのタイミングで出ているのか?』
をスタッフ4人で夜な夜な実施しました。

コーヒーの成分には
『酸味』『苦味』『香り』『甘味』『渋み』
があります。

ドリップを5投でした時に
1投目で落ちてきた液体、2投目で落ちてきた液体、、、、
これを5投目までそれぞれ別のカップに取り出します。

それらをテイスティングした官能評価で分析をしました。

なお、この検証をさらに90℃の湯で実施した場合と
60℃の湯で実施した場合とで比べました。

■90℃バージョン
1、2投目で酸味、苦味、甘味、香りのほとんどが強く抽出されており、
3投目以降はうすいコーヒーに渋みが増していくような印象に。
1投目の液体はエスプレッソのように濃度感が強いものでした。

■60℃バージョン
1投目の濃度は通常のドリップくらいの濃度感で渋みや苦味がそこまで出ておらず
バランスの良い印象。
2投目以降も苦味や渋みがそこまで顔を出さず甘味を前面に感じる印象でした。

まず検証で分かったことは
●高温だとすべての成分が早い段階で高濃度で抽出されるということ。(抽出効率が高い)
●低温だとすべての成分がゆっくりとした速度で抽出されるということ。(抽出効率が低い)
●低温においては酸味、苦味、香りの抽出総量が適度な所で閾値に到達しそれ以上出てこないということ。
その結果低温抽出においては甘味成分が主体的な抽出成分になるということ。

この結果を踏まえて抽出を組み立てると
ドリップ前半である程度高温で香りや酸味を取り出し
ドリップ後半で余計な苦味や渋みを抑えつつ甘味を取り出していく
というようなアプローチが良いのかもしれませんね。

次回以降にこの理論でドリップの検証をしてみたいと思います。

4月から新商品がたくさん発売されてますので
ぜひ足を運んでみてくださいね!!

4月11日(月)くもり
焙煎士 スギハラ

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